メールマガジン No.002 視覚障害学生の修学支援/体育・スポーツ

視覚障害学生の修学支援

執筆:宮城愛美([視覚障害学生の修学支援]担当)

本取組では、全国各地の大学からメール、電話、来訪などによって、視覚障害学生の修学支援に関する各種のご相談に対応しております。平成27年度の相談件数は23大学から30件でした。視覚障害学生支援のイメージを膨らませていただけるように、相談内容をカテゴリに分類した内訳をご紹介したいと思います。

最も多かったカテゴリが「学習資料の作成」(9件)でした。これは、他の内容と比べて近年目立って増加してきています。具体的には、自動点訳ソフトの情報が欲しい、点字プリンタのメンテナンスについて知りたい、専門分野を扱える点訳団体を探している、といった点訳に関する内容や、テキストデータ化、触図等の作成方法に関する相談がありました。その他のカテゴリとしては「受け入れ」「授業」(各5件)、「支援機器」(3件)、「学内啓発」「キャンパスのバリアフリー化」(各2件)、その他(4件)という内訳になりました。

受け入れに関する相談は、受験を検討している視覚障害者から各大学に問い合わせがあった段階でご相談をいただくのですが、支援の基本的な考え方・方法・体制・費用等についてご説明しています。授業に関する相談の多くは、演習、実験、学外実習等、視覚的な情報が多く必要とされる授業の支援方法についてでした。支援機器やバリアフリーに関する相談ではご来訪いただくことも多く、実際に視覚障害者用の各種支援機器および筑波技術大学のバリアフリー環境をご覧いただきながら解説しています。

視覚障害学生のニーズは様々ですので、上記の内容に限らず、視覚障害学生の修学支援に関わることでしたらどのような内容でもお気軽にご相談いただければと思います。


体育・スポーツ

執筆:栗原浩一([体育・スポーツ]担当)

体育・スポーツでは、聴覚・視覚障害学生の体育・スポーツ活動について、「体育授業に関する支援・相談」、「障害者スポーツに関する講習会の開催や講師派遣」、「障害学生の体育・スポーツ活動に関する情報提供」を実施しています。

体育授業に関する支援・相談では、障害学生が受講する授業への支援者の派遣のほか、各大学の障害学生支援体制や体育の授業内容・指導体制に合わせた授業内容の相談や提案を実施しています。

障害者スポーツに関する講習会では、聴覚・視覚障害者がスポーツ活動を行う際に必要な配慮や指導法について、あるいはパラリンピック種目でもあるゴールボールなど視覚障害者スポーツの体験をテーマとした講習の開催や講師派遣を実施しています。これまでに体育の先生方や障害学生支援に携わる教職員を対象としたFD/SD研修会だけでなく、体育や教育、福祉などを専攻する一般の学生なども対象として、幅広く実施しています。中でも、体育を専攻する大学生のゼミの活動として、本学の聴覚や視覚に障害のある学生とのスポーツ交流等を実施する訪問研修会は毎年継続して実施されており、ご好評をいただいています。

障害学生の体育・スポーツ活動に関する情報提供では、本学で実施した障害学生に対する体育実技についての全国調査の報告書や、聴覚・視覚障害者スポーツを紹介する映像資料(DVD)を提供しています。

その他、障害のある学生のご在籍の有無に関わらず、体育・スポーツ活動全般に関するご相談・ご質問などございましたら、お気軽にご連絡をいただければ幸いです。

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